「スマート工場の眼」Cognex──米製造業のリショアリングでトランプ関税の波に乗るか?

今回取り上げるのは、産業用マシンビジョン(画像処理検査)分野のリーディングカンパニーである「コグネックス」(Cognex Corporation)です。1981年創業の同社は、工場や物流センターで使われる「機械の眼」としての画像認識システムやバーコードリーダーを開発・販売しています。
コグネックスの製品はスマート工場において欠かせない存在で、高速生産ライン上での部品検査や製品識別、ロボットの位置決めなど、人間の目では困難なタスクを自動化します。
Finboard
近年の業績は停滞気味ですが、2025年からの数年は「トランプ関税」によってスマート工場の建設需要が高騰する可能性があります。果たしてコグネックスは、米国製造業の回帰とスマート工場化の波に乗ることができるでしょうか。本稿では、直近の開示資料をもとに、同社の業績動向や戦略、直面する課題と今後の展望を読み解きます。